新海誠 国民的アニメ作家の誕生/土居伸彰

集英社新書 1137


新海誠 国民的アニメ作家の誕生/土居伸彰

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990 円 (税抜き)

著者土居伸彰(著)出版社集英社発売日2022年10月ISBN9784087212372ページ数230Pキーワードしんかいまことこくみんてきあにめさつかのたんじよう シンカイマコトコクミンテキアニメサツカノタンジヨウ どい のぶあき ドイ ノブアキ9784087212372内容紹介

「個人作家」としての新海誠の特異性が明らかに

『君の名は。』と『天気の子』が大ヒットを記録し、日本を代表するクリエイターになった新海誠。11月11日には最新作『すずめの戸締まり』が公開予定であり、大きなヒットが期待されている。しかし新海は宮崎駿や庵野秀明とは異なり、大きなスタジオに所属したことがない異端児であった。その彼がなぜ、「国民的作家」になり得たのか。評論家であり海外アニメーション作品の紹介者として活躍する著者が、新海誠作品の魅力を世界のアニメーションの歴史や潮流と照らし合わせながら分析。新海作品のみならず、あらゆるアニメーションの見方が変わる1冊。

目次

序 章 新海誠を振り返る 第一章 巨大な個人制作の時代 第二章 モーションからエモーションへ——美しすぎる世界を前に、私たちは燃料になる第三章 国民的ヒット作『君の名は。』 —器としての人間第四章 『天気の子』 国民的作家の完成—「勘違い」の物語

主な内容

■新海誠が目指す「絆創膏」としてのアニメ
■100年に渡る「個人作家」の歴史から見る新海誠
■国民的作家になる予兆は新海誠が手掛けた「Z会のCM」にあった
■観客の感情移入を生む新海作品の「棒線画性」とインタラクティブ性
■新海作品の「現実の肯定」と21世紀のアニメーションの文脈
■ディズニーと真逆の方法で「感動」を生み出す
■エイゼンシュテイン・ディズニー・新海誠
■新海誠はあえて人間を描かない
■人間よりも背景が生きている
■人間を動物として捉える
■「文芸作家」としての新海誠
■新海作品とオカルト
■20世紀のアニメーションの常識を覆した『彼女と彼女の猫』
■現代の寓話としての『ほしのこえ』
■『秒速5センチメートル』の「人間不在」と「過剰なまでの一体化」
■『言の葉の庭』の「キャラっぽさ」の不在
■『君の名は。』に見る新海作品の人間観
■『天気の子』のポピュリズム性

著者略歴

土居伸彰(どい のぶあき)アニメーション研究・評論家、株式会社ニューディアー代表、ひろしまアニメーションシーズン プロデューサー。1981年東京生まれ。非商業・インディペンデント作家の研究を行うかたわら、作品の配給・製作、上映イベントなどを通じて、世界のアニメーション作品を紹介する活動に関わる。著書に『個人的なハーモニー ノルシュテインと現代アニメーション論』『21世紀のアニメーションがわかる本』(フィルムアート社)、『私たちにはわかってる。アニメーションが世界で最も重要だって』(青土社)。
※本データはこの商品が発売された時点の情報です。目次序章 新海誠を振り返る(新海誠とはどのような人物か/初期作品を振り返る—『彼女と彼女の猫』から『星を追う子ども』まで ほか)/第1章 巨大な個人制作の時代(デジタル化がもたらすアニメーション制作の「民主化」/個人制作の歴史 ほか)/第2章 モーションからエモーションへ—美しすぎる世界を前に、私たちは燃料になる(新海誠は、あえて人間を描かない/アニメーションで「泣ける」ことはいかにして普通となったか ほか)/第3章 国民的ヒット作『君の名は。』—器としての人間(いかにして国民的ヒット作は生まれたか/『言の葉の庭』 ほか)/第4章 『天気の子』国民的作家の完成—「勘違い」の物語(『天気の子』はドラマとして「普通に面白い」/『君の名は。』以後 ほか)

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