12世紀から続くシトー派のワイン造りを現代的解釈で表現するワイナリー! ゴベルスブルク城(シュロス・ゴベルスブルク)を拠点とする今日のワイナリーは、もとは城から北西にあるツヴェットルという街に1138年に設立されたシトー派の修道院を起源とします。最も古い記録ではここで修道僧によるワイン造りが始められたのは1171年。現在のエステイトによるワインのラベルに「Seit 1171(1171年創業)」とあるのは、古く12世紀に遡るこの記録に由来します。修道僧によるワイン造り初期の百年間は、現在とは少し趣が異なり、ドナウ河一帯やヴァインファーテル、さらに南下してウィーンやウィーン南部の街グンポルツキルヘンなど、様々な場所で醸造が行われていました。 メロンや黄桃を想わせるふくよかなアロマ。酸味がしっかりとあり、フィニッシュには美しいミネラル感も感じられる。深みと華やかさのあるリースリング。 醗酵:ステンレスタンク / 熟成:ステンレスタンク熟成10カ月
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Weingut Schloss Gobelsburg / ヴァイングート・シュロス・ゴベルスブルク 12世紀から続くシトー派のワイン造りを現代的解釈で表現するワイナリー! 21世紀の今に続くシトー派修道僧たちのワイン造り! ゴベルスブルク城(シュロス・ゴベルスブルク)を拠点とする今日のワイナリーは、もとは城から北西にあるツヴェットルという街に1138年に設立されたシトー派の修道院を起源とします。最も古い記録ではここで修道僧によるワイン造りが始められたのは1171年。現在のエステイトによるワインのラベルに「Seit 1171(1171年創業)」とあるのは、古く12世紀に遡るこの記録に由来します。修道僧によるワイン造り初期の百年間は、現在とは少し趣が異なり、ドナウ河一帯やヴァインファーテル、さらに南下してウィーンやウィーン南部の街グンポルツキルヘンなど、様々な場所で醸造が行われていました。 しかし、1740年、金銭的な事情からゴベルスブルク城の所有が貴族から修道院へと移った後は、この城そのものがワイナリーの主要な醸造施設として再編されました。この時から修道僧たちのワインは現在も名高い「シュロス・ゴベルスブルク」の名で知られるようになったのです。時を経て20世紀半ばの1958年、第二次世界大戦やソビエト連邦による占領から修道院がようやく開放されると、「シュロス・ゴベルスブルク」のワイン造りはベルンハルト・バウマン司祭により再び輝きを取り戻します。バウマン司祭は1980年まで醸造に携わり、その後1994年に退任するまで修道長として修道院に仕えました。20世紀後半まで脈々と受け継がれてきた修道僧たちによるワイン造りの歴史はここで転機を迎えます。1996年、現在のオーナーであるミヒャエル・モースブルッカー氏が長期賃貸契約の形でゴベルスブルク城と約40ヘクタールのブドウ畑の権利を取得し、12世紀より続くシトー派修道院のワイン造りを現代的解釈で蘇らせています。■新たな歴史と変わらぬ伝統 ゴベルスブルク城の建物と畑にまつわる圧倒的な歴史から、モースブルッカー氏が過去のワイン造りへと興味を掻き立てられ徹底的な調査を行ったことは自然な成り行きでした。この歴史あるエステイトの運営に際し丁寧に垂直試飲を重ねることで(最も古いもので1947年ヴィンテージにまで遡る)、モースブルッカー氏は過去の人々のワイン造りにさらに興味を掻き立てられます。そして、バウマン司祭の助けもあり150年以上前のこの場所でワインが実際どうやって造られていたかを突き止めます。そしてこの調査を実践に移して誕生したのが「トラディション」と呼ばれるシリーズです。2001年にトラディションからグリューナー・ヴェルトリーナーとリースリングを初リリースし、「新しい」ワイナリーの出発を迎えました。 多彩な知識人 現在のオーナー
ミヒャエル・モースブルッカー氏
は、ヨーロッパアルプスの中でもオランダ王室や英国王室など世界の王侯貴族が訪れることで知られるオーストリアの高級山岳リゾート地レッヒで、ルレ・エ・シャトー グループのホテルを営なむ家に生まれました。10歳でザルツブツクの寄宿学校に入り学業とともに機械の職業訓練を受けます。ザルツブルクではもともと音楽を勉強しようと思っていたというモースブルッカー氏は9歳でギターを、13歳でドラムを、18歳でピアノを始めるなど多才ぶりを発揮。1986年、ザルツブルク大学に入りミュージックサイエンス、哲学、法律と心理学を修めましたが、1988年に父が急逝すると家業を継ぐ必要に迫られ一旦実家に戻ります。母親を手伝いながらホテル経営を行う傍らで、スイス、カナダ、オーストリアのホテルで修業を積みました。ワインとの出会いはこの修業中、スイスでのことでした。山岳リゾートで有名なスイスのグシュタードで働いていた時、オフシーズンにはローザンヌに出てフランス語を勉強していました。ローザンヌにはブドウ畑がたくさんあり、気晴らしに訪れいているなかでブドウの生育サイクルに興味を持ち勉強を始めます。その後レストランに修業の場を移しましたが、そこにもブドウ畑があり空いた時間は畑仕事に費やすようになりました。1992年に兄が実家に戻るとホテルビジネスは兄が継承し。本格的なワインの修業を始め、1996年にシュロス・ゴベルスブルクを引き継ぐまでそれは続きました。◆ベルンハルト・バウマン司祭との出会い 1995年、自分のビジネスとしてワイナリーを経営しようと考えていたモースブルッカー氏は知り合いに自分が後任として引き継げるワイナリーがないか尋ね歩いていました。一年近く経った12月、知人からシュロス・ゴベルスブルクの将来についてバウマン司祭が後任を探していることを知ります。直ぐに意気投合した二人は、長期賃貸契約という形でモースブルッカー氏が新しいオーナーとなることで合意。修道僧たちはもともと活動の拠点がツヴェットルの修道院であったことからそこへ戻り、ワイナリーはモースブルッカー氏の指揮の下新たな体制でスタートを切ることになりました。