RG 195 シックハルト ソナタ 第22番 変ロ短調 作品30 22(RG195シックハルトソナタダイ22バンヘンロタンチョウサクヒン30-22)

リコーダー


 RG 195 シックハルト ソナタ 第22番 変ロ短調 作品30 22(RG195シックハルトソナタダイ22バンヘンロタンチョウサクヒン30-22)

ロケットミュージック 楽譜EXPRESS

990 円 (税抜き)

ジャンル:リコーダー出版社:リコーダーJP弊社に在庫がない場合の取り寄せ発送目安:1週間〜10日解説:
★冊子・・・A5サイズ 20ページ  ・リコーダーパート譜  ・伴奏譜(スコア)  ・曲目解説
★CD・・・1枚  収録内容  (1)各楽章につきモダンピッチ(A=440Hz)の伴奏  (2)各楽章につきバロックピッチ(A=415Hz)の伴奏  (3)各楽章につきリコーダーの演奏を合わせた演奏例  (4)ボーナストラックとして各楽章につき(1)と異なるテンポによる伴奏を収録   
※チェンバロ伴奏演奏はすべて石田誠司(デジタルサンプリング音源使用)ソナタ 第21番 変ロ長調(「24のソナタ 作品30」より)
★解題
★ J.C.シックハルトの「24のソナタ 作品30」は、原題は「音楽のアルファベット 24のソナタ」で始まる長いもので、1735年ごろの出版だそうです。1722年に発表された大バッハの「平均率クラヴィーア曲集」と同様に、「すべての調によるソナタ」であることが狙いの一つだったようで、フルート、ヴァイオリン、リコーダーのどれで演奏してもよいことになっていました。(音域が違いますから、その場合は音符記号の読み替えにより、移調して演奏するようになっていました。) すべての調、というからには、シャープやフラットの記号が5つも6つもついたような調号になる曲も出てくるわけですが、難しい場合は、やさしい調で演奏することもできるようになっていました。たとえば、「嬰ハ長調」(シャープ7つの調)の曲の楽譜を、「ハ長調」の楽譜として読んでしまえば格段にやさしくなります。そういうことをしてもよいということになっていたのです。 RJP版では、フランス・ブリュッヘンらが提案している調の選定(全音楽譜出版社刊「24のソナタ」による)と曲配列にもとづいて出版していきます。(ブリュッヘン版では原典と異なる曲配列になっていますが、RJP版でもブリュッヘン版が付した曲番号を踏襲するということです。)(一部改稿 2011.08.24.)
★解説
★  7つの楽章から成る大規模なソナタです。原譜では、フラウト・トラヴェルソ(またはヴァイオリン)用としてホ長調または変ホ長調、リコーダー用として、それより3度高いト長調または変ト長調が指定されていますが、ブリュッヘン版ではこれをさらに3度高く変ロ長調に移調して収録しています。このため、全体に音域が無理やりな感じに高くて、やや「全調によるソナタ集にまとめるために、犠牲にされたソナタ」のような感じがぬぐえませんが、曲自体はシックハルトらしい快活さのあふれる佳品です。 第1楽章はアダージョ(ゆっくりと)、4分の4拍子で、よく音が動いていく旋律です。シックハルトらしい節まわし。途中に出てくるゼクエンツがひろびろとした感じで美しく、終結部ではスイと属調にすべり込んで終わります。 第2楽章はアレグロ(快活に)、4分の4拍子です。シックハルトが好んだ速めのアルマンドふうの音楽で、気持ちのいい快活さです。後半になると16分音符の動きが多くなって、練習が(たぶん多くの人にとって)必要な指運びもたくさん出てきます。 第3楽章はヴィヴァーチェ(生き生きと)、4分の3拍子。堂々たる規模の楽章で、全曲中もっとも存在感の大きな楽章になっています。八分音符分散和音の音型がかろやかに活躍します。 第4楽章はラルゴ(広びろと)、4分の3拍子の付点リズムを基調とした、比較的おだやかな表情の音楽になっています。 第5楽章は8分の6拍子のジーグです。音域が高いために演奏が難しくなったきらいはありますが、引き締まった語り口で、運動性と歌謡性のバランスのよい、みごとな出来栄えです。 第6楽章は再びアレグロで、4分の2拍子です。飄々としたノリで、多彩なリズムを用いて変幻自在に音楽をくりひろげていきます。本作の白眉ではないでしょうか。 第7楽章はアレグロ、4分の3拍子で、メヌエットではないでしょうか。第3楽章と通い合う分散和音で大きく動く八分音符のモチーフと音階的ななだらかな動きをたくみに組み合わせて音楽をつむぎます。
※カッコ内の表示は「指回り難度」です。第1楽章(B−3)第2楽章(C−2)第3楽章(C−2)第4楽章(B−3)第5楽章(C−2)第6楽章(C−2)第7楽章(C−1)J. C. シックハルト〜〜快活で気持ちのいい音楽性〜〜
★群小作曲家の一人?
★ ヨハン・クリスティアン・シックハルトはバッハやヘンデルとだいたい同年代の作曲家で、スウェーデン国王に仕えたかと思うとハンブルグに足跡を残しており、さらにバッハも一時期仕えたことで知られるケーテンの宮廷に抱えられたりと、北ヨーロッパ各地を転々としながら作曲活動を続け、最後はオランダに腰を落ち着け、そこで1762年に没したといいます。 このように転々とせざるを得なかったのは、しっかりした定職を持つことができるほどの才能のない、群小作曲家の一人だからだ・・・などと見下すようなことを言われたりもする人です。が、果たしてそう言ってしまっていいものでしょうか。
★アマチュア奏者たちに大人気だったシックハルト
★ シックハルトには、両手でリコーダーを持って、今にも吹こうとしている(あるいは今演奏が終わったばかりといった感じの)様子をとらえた肖像画があります。 実際、彼はリコーダー・フルート・オーボエなどの演奏を行ったといわれています。だからこそ、シックハルトは、こうした楽器の特性と魅力をよく知っていて、これらの楽器にぴったりと合う音楽をつくる職人(当時、作曲家はすべて職人でした)として、非常に冴えた腕前を持っていたのです。バロック時代には、リコーダーやフルートを演奏して楽しむアマチュア奏者たちがたくさんいました。そして、シックハルトはそうした奏者たちにとても人気のある作曲家だったのです。生前、その作品が30冊以上も出版され、ヨーロッパ中で売られていたというのは驚くべきことです。 シックハルトが職を求めて転々としなければならなかったのは事実なのでしょう。しかし、その作品は人々から熱烈に支持されていたのです。今のように音楽著作権が保護されていない時代であったために、その作品の人気ぶりに見合うだけの収入を得ることができなかっただけだったのではないでしょうか。 もっとも、シックハルトは一度は忘れ去られた作曲家です。18世紀後半以後今日に至る時代は、音楽が「公開演奏会」やCD録音によって「お金を払って鑑賞する」という形で楽しむものになっていますから、そうした場面では、19世紀作品や、バロックでもバッハやビバルディーに比べて、ずっと地味で素朴なシックハルトの作品は、ほとんど愛されていないのは事実です。しかし、楽器演奏を楽しむアマチュア奏者たちは、親しみやすくてしかも爽快な、シックハルトの音楽の魅力をよく知っていました。 つまり、「演奏して楽しもう」と思っている私たちにとって、シックハルトはけっしてつまらない作曲家ではないのです。むしろ、ルイエなどと並んで、とてもたくさんのすてきな曲を作っておいてくれた、大切な作曲家だと言えるのではないでしょうか。
★シックハルトのリコーダー曲
★ たしかにシックハルトの曲は概して小粒で、劇的な効果や強烈な個性や深い精神性にはとぼしいと言えます。しかしそのかわり、響きがよく流麗で、ときに顔を出す気の利いた和声も新鮮に感じられますし、何より、小気味よい運動性が自然にほとばしり出るようなおもむきが楽しく、演奏していて実に気分のいい音楽なのです。 実際、このため生前から彼の作品はヨーロッパ中で管楽器奏者たちに親しまれ、イギリスなどでは海賊版の楽譜までが出まわるほどだったといいます。アマチュア奏者たちがいかにシックハル...収録曲:ソナタ 第22番 変ロ短調 作品30−22...こちらの商品は他店舗同時販売しているため在庫数は変動する場合がございます。9,091円以上お買い上げで送料無料です。

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