リコーダー
ジャンル:リコーダー出版社:リコーダーJP弊社に在庫がない場合の取り寄せ発送目安:1週間〜10日解説:ソナタ ニ短調 作品3 10
★解題
★ ヴァレンタインの「12のソナタ・作品3」は、「作品2」の発表の2年後、1710年にローマで出版されました。矢継ぎ早に作品が出版されている様子から、往年の活躍ぶりと作品の人気がしのばれます。
★解説
★ 「作品3」のソナタ集に多い、緩急緩急の4楽章構成ながら第2楽章以下に舞曲を並べるスタイルのソナタです。3・4楽章では収束あたりで「ナポリ6」の和音を用いています。 第1楽章はアダージョ(ゆっくりと)、4分の4拍子です。細かく休符を挟みながら歌い継ぐテーマですが、それぞれの短い句の最後を「2度下降の16分音符2つ」で行く語り口は、少し後輩のドイツ人作曲家・シックハルトが非常に好んだものでした。シックハルトがヴァレンタインから学んだ面があったのかも知れないな、と感じます。 第2楽章はアレグロ(快活に)と指定されたアルマンドで、4分の4拍子です。跳躍進行で進む八分音符で語っていくのは、ヴァレンタインのアルマンドによくみられるスタイルです。生き生きとした佳品。 第3楽章は再びアダージョで、4分の3拍子です。付点リズムをまじえた特徴的なとぼとぼと歩むようなテーマで始まり、途中は、いくらか強引な転調をヘミオラによる終止でまとめあげながら進み、「ナポリ6」の少し変わった用い方で収束に入ります。最後は短いフリギア終止のブリッジになります。 第4楽章は再びアレグロと指定されたガボットです。拍子記号は「C」で、ふつう4分の4拍子と解されますが、曲は明らかに2分の2拍子のように感じられます。スピード感にすぐれたイカス終曲になっています。収束で用いられる「ナポリ6」も、今度はわりと普通の感じです。
■リコーダーによる演奏第1楽章(B 3)第2楽章(C 1)第3楽章(B 2)第4楽章(C 1)ソナタ ト短調 作品3 11
★解題
★ ヴァレンタインの「12のソナタ・作品3」は、「作品2」の発表の2年後、1710年にローマで出版されました。矢継ぎ早に作品が出版されている様子から、往年の活躍ぶりと作品の人気がしのばれます。
★解説
★ 緩急緩急の4楽章構成です。遅い第1・第3楽章は叙情的で美しく、速い偶数楽章も爽快で、小粒ながら内容の濃い傑作。 第1楽章はアダージョ(ゆっくりと)、4分の3拍子です。しっとりとした開始から哀切に歌い、途中は付点の跳ねるリズムを導入して、やや軽みを帯びた明るさを感じさせます。収束に向かっては「減七」の和音をきしませ、陰影の濃い表現。いったん終止したあとフリギア終止に進んで第2楽章へのつなぎとしています。 第2楽章はアレグロ(快活に)、4分の3拍子。力強い分散和音を踏みしめて始まり、間もなく八分音符による跳躍進行の多い音楽になります。「ひとり2声部」になる技法も適宜取り入れて密度高い音楽をくりひろげます。 第3楽章は再びアダージョで、4分の3拍子です。さかんにヘミオラによる終止を転調しながら重ねていく音楽の進め方ですが、いちいち説得力があって胸に迫ります。最後はやはりフリギア終止で第4楽章を呼びながら終わります。 第4楽章は再びアレグロと指定されたジーグです。ヴァレンタインはこういうぎゅっと凝縮したような短めの楽章を得意とした作曲家ですが、この楽章などはその最高の達成のひとつかも知れません。弾んだり歌ったりたたみかけたり、変幻自在の音楽をくりひろげつつ簡潔にまとめられた、みごとな終曲です。
■リコーダーによる演奏第1楽章(B 2)第2楽章(C 1)第3楽章(B 1)第4楽章(C 1)ソナタ ヘ長調 作品3 12
★解題
★ ヴァレンタインの「12のソナタ・作品3」は、「作品2」の発表の2年後、1710年にローマで出版されました。矢継ぎ早に作品が出版されている様子から、往年の活躍ぶりと作品の人気がしのばれます。
★解説
★ 緩急緩急の4楽章構成です。充実した作品集「作品3」の最後を飾るにふさわしい、力のこもった傑作です。 第1楽章はアダージョ(ゆっくりと)、4分の4拍子です。異例なほど細かな音符も使いながらキメ細かく歌っていきます。重層的にクライマックスを作っているので音楽に深みがあります。ずっと長調で進んでおいて、最後に突然短調に飛び込んで印象的な収束とする演出も鮮やかです。 第2楽章はアレグロ(快活に)、8分の3拍子です。軽妙な主題を扱い、力強く盛り上げたり軽やかにステップしたり、実に流麗で自在な音楽をくりひろげます。繰り返し指定もなくて短いのですが、ヴァレンタインの美質が鮮やかに結晶したすばらしい楽章です。 第3楽章は再びアダージョ(ただしローマの初版では指定なし)で、2分の3拍子で、平行短調であるニ短調で書かれています。大きな音符で哀切に歌っていくのかと思いきや、目の覚めるような速い音階的パッセージも出てきます。しかし全体としては沈んだ調子の音楽で、最後はフリギア終止となります。 第4楽章は8分の12拍子のジーグで、再びアレグロ。平凡なようでいて、実は非凡な句を豊富に含む、よく練り上げられた佳品です。通奏低音がリコーダーに張り合うように忙しく動き回りますので、少しどたばたしたような感じはありますが、それがこの曲の味なのでしょう。
■リコーダーによる演奏第1楽章(B 3)第2楽章(C 1)第3楽章(C 1)第4楽章(C 1)こちらの商品は他店舗同時販売しているため在庫数は変動する場合がございます。9,091円以上お買い上げで送料無料です。