うつ病患者本人が赤裸々に綴る うつ克服“泣き笑い”の記録
職場や学校に耐えられず、 死を考えている方は、特にお読みください。 死の淵から脱出した ある患者の実体験報告 心の病に挑む 家族を愛するあるサラリーマンの記録 うつ病で悩むビジネスマンにとって、まさに待望の一冊 田村 浩二 著 2012.04.17 発行 ISBN 978-4-89295-903-5 C0095 四六並製 176ページ 私は、昨年をもって退職しました。それから約六か月が過ぎようとしていますが、うつ病の症状は本当になくなりました。 やはり、私のうつ病の根本原因は職場や仕事の内容そのものにあったと実感しています。そして、私の場合は根本原因を取り除くことが、完治への唯一の方法だったと確信しました。 もちろん、転職をし、収入が激減したことによる新たな問題は抱えていますが、現に私は今、死ぬことなく生きていますし、あのまま仕事を続けていたら本当に死んでいたかもしれません。命あっての仕事です。何も仕事のために死ぬことはないと今では思っています。だから、仕事を辞めたことは一切後悔していません。 人間には我慢の限界というものがあると思います。よく「乗り越えられない壁はない」などと綺麗ごとを言う人もいますが、私は少し違っているのではないかと考えています。 人間には向き不向きがあり、やはり、その人には合わないことだってあると思いますし、無理なものは無理なのです。それを、「何が何でも」と無理をするからうつ病になるのです。 中には根本原因がわかっていても、そこからなかなか逃れられない人もいるでしょう。しかし、もしその原因が特定できていて、そしてそこから離れることが可能ならば、私は迷わず離れるべきだと思っています。長年うつ病と付き合ってきて、たどり着いた結論はそういうことでした。 薬も休養ももちろん大事ですが、それだけではうつ病の完治は難しいのではないかと思います。 毎日長時間、苦しみに苦しんで働いていて、いったい何が楽しいのでしょうか。そんな状態で、生きていると言えるのでしょうか。 確かに生きていく上で避けては通れない嫌なこともたくさんありますし、何でもかんでも避けろというつもりはもちろんありません。しかし、せめて生きていく以上、うつ病の原因になるような大きな要因は、可能な限り取り除くべきだと私はこの本で訴えたいのです。 私は今、心から仕事を辞めて良かったと思っています。なぜなら、今もこうして生きていられるのは、仕事を辞めたからです。 「うつ病よ、さようなら!!」 目 次 —— はじめに 第一章 うつ病が原因で仕事を辞めた 辞表提出 辞表撤回 そして退職 医師との面談 退職直後 周りの反応 第二章 私はなぜうつ病になったのか 私がうつ病になったホントの理由 うつ病発症 二度目の休職 第三章 四〇代無職妻子持ちの就職活動 最初の就職活動 トラック運転手 妻の就職活動 ハローワークへ マッサージ屋 コンビニオーナー タクシードライバー 就職活動を終えて 第四章 いま、うつ病について思うこと 私のこれまでの経緯 人付き合いが煩わしかった自分 個人の仕事がとても心地よい “うつ病になる脳” うつ病にどう立ち向かうか、どう付き合うか うつ病は薬では治らない うつ病なんか吹っ飛ばせ! おわりに 著者について —— 田村浩二(たむら こうじ) 1967年京都市生まれ。 主な著書 「強迫性障害・聞きたいこと知りたいこと」星和書店 「実体験に基づくうつ病対処マニュアル50か条」星和書店 「実体験に基づく強迫性障害克服の鉄則35」文芸社 「強迫性障害は治ります」ハート出版 「うつ再発 休職中の告白」ハート出版 「長年のうつ病 転職で完治」ハート出版