出荷目安の詳細はこちら商品説明ボロディン:『イーゴリ公』全曲セムコフ&ソフィア国立歌劇場、シェケルリースキ、クリストフ、他「だったん人の踊り(ポロヴェツ人の踊り)」で知られるボロディンの『イーゴリ公』は、中世ロシアの叙事詩『イーゴリ軍記』をもとに、東スラヴ人のイーゴリ・スヴャトスラヴィチ公のポロヴェツ人との戦いと敗戦、捕虜としての生活と脱出、祖国への帰還を軸に描いたオペラです。ボロディンは35歳のときにこのオペラの作曲に着手しますが、本業の化学者・医師としての仕事に時間をとられてしまい、53歳の時に動脈瘤破裂で急死した時点でも作品は未完成でした。しかしその内容の素晴らしさから、オーケストレーションのおこなわれていなかった部分についてはリムスキー=コルサコフが編曲、序曲と、まだあまり書かれていなかった第3幕についてはグラズノフが作曲して完成することとなります。そうした事情もあってか、第3幕はかつてはカットされることが常態化していたようで、ここでも演奏はされていません。とはいえ、全編が素晴らしいポロヴェツ人陣営の第2幕など、ボロディンが作曲した音楽は魅力的な部分が多く、聴きごたえもあるため、カット版でも鑑賞には支障はあまりないといえるかもしれません。このEMIによるセッション録音は、長く『イーゴリ公』の代表盤としてオペラ好きに知られてきたものです。大きな特徴として、高名なブルガリアのバス歌手、ボリス・クリストフを、イーゴリ公役以上に重要ともいえる英雄的なポロヴェツ人首長コンチャーク役(上の画像)に起用し、さらに、イーゴリ公が捕虜になって不在になった町を放蕩三昧で荒らしてしまうという摂政ガリツキー役まで歌わせて、思慮が浅い人物とも言われたイーゴリ公とのコントラストを強めることに成功したことが挙げられます。