出荷目安の詳細はこちら商品説明ベートーヴェンへの畏敬とその乗り越えシューベルトとツェルニー、2人の作曲家の意欲作を当時のフォルテピアノのレプリカで演奏。楽器の限界に挑むツェルニーの大ソナタは鬼気迫るスリリングな快演!シューベルトとツェルニーは同じ街に住み、それぞれの方法論でベートーヴェンの作曲法を継承した同時代人。このアルバムではベートーヴェンから影響を受けつつも独自の語法を展開した2人のピアノ・ソナタを、当時の楽器のコピーで聴き比べることができます。とくにツェルニーはベートーヴェンの直弟子で多作家であったにも関らず、ピアノ教育者的な価値ばかりの作曲家として認識されている節がありますが、大変充実した作品を残していることが分かります。 シューベルトのソナタ第19番はハ短調という調性やその曲想から明らかにベートーヴェンを意識したものと言え、『32の変奏曲ハ短調』や『悲愴ソナタ』との親和性もよく指摘されますが、のびやかに歌うメロディ、豊かな転調といったシューベルトならではの魅力も満載の名品です。 ツェルニーのソナタ第6番は全7楽章、50分近い長さを持ち、『グランド・ソナタ』と題された作品。他の番号のソナタと比べ破格に大規模であり、ベートーヴェンの『ハンマークラヴィーア』より後に書かれていることから、敬愛する師の大曲を受けてツェルニー流「ソナタの限界」「ピアノの限界」を極めんと書かれた意欲作と考えられます。大胆な和声と卓越した技巧、中ほどに(ベートーヴェン得意の!)変奏曲を持った独特な構成など、異彩を放つ作品です。 アウレリア・ヴィソヴァンはルーマニアのピアニスト、チェンバリスト、フォルテピアニスト。2019 年ブルージュ国際古楽コンクールのフォルテピアノ部門で優勝、国際的に活躍している名手です。ツェルニーの大ソナタでは鬼気迫る迫真の演奏を披露!(輸入元情報)
収録情報
● シューベルト:ピアノ・ソナタ第19番ハ短調 D.958(1828) I. アレグロ II. アダージョ III. メヌエット:アレグロ - トリオ IV. アレグロ● ツェルニー:ピアノ・ソナタ第6番ニ短調 Op.124『グランド・ソナタ』(1827) I. 序奏:アダージョ・ソステヌート・エド・エスプレッシーヴォ II. カプリッチョ・アパッショナート:アレグロ・エネルジコ III. アレグレット・コン・モート、ヴィヴァーチェ IV. プレスト、スケルツォ V. ボヘミアのコラールと変奏 VI. プレスト・スケルツァンド VII. フィナーレ:アレグロ・コン・フォーコ アウレリア・ヴィソヴァン(フォルテピアノ) 使用楽器:Jakob Bertsche製(1815年頃、ウィーン)に基づく、Robert Brown製作のコピー(2015年) 録音時期:2021年9月14-17日 録音場所:ドイツ、ヴァレー、オルガンセンター 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)