■品種:ピノ・ノワール100%
■畑:ラ・ボシエールのヴィラージュ区画
■平均樹齢:50年以上
■醸造:新樽率40%のバリックで16カ月熟成
■パーカーポイント89‐91点! 赤いベリー系果実のアロマにスイート・スパイス、林床、スモーク香のニュアンスが溶け合う。鮮やかな酸、洗練されたパウダリーなタンニンを軸とした肉付きの良いミディアムボディの味わい。長い余韻と心地よさを兼ね備え、見事なポテンシャルを感じさせる。
■ヴィノス91‐93点! イチゴやクランベリーが香る非常に繊細で生き生きとしたアロマを持ち、活力とフィネスが感じられる。ミディアムボディの味わいで、 飲み始めはしなやかで、見事なバランスと驚くほどのスパイシーさを備えている。広がりのある後味。2021年のジュヴレ・ヴィラージュの中でも最高の1本。 リアルワインガイド92+/93+ これまた見事なミネラル感だ。香には粘性とツヤがありまくりで、きれいな黒果実が上質感たっぷりに香る。こういうスタイルのデュガは初めての経験かもしれない。ともかく美しい。口に含むと収穫したブドウが上質で、そのエキス分を余すことなく活かしてワインへと昇華させたという印象を抱く。それほど美味しいし、単なる美味しいではない本物の上質感がある。味わいとうま味に満ちた素晴らしい村名ワイン。 (23年6月試飲)
■クロード・デュガ 2021 1本目のACブルの香を嗅ぐやいなや、ちょっと絶句。すごいワインが造り出されている。近年のデュガはミネラル感がよく表現され、その上質感や味の深みと立体感など様々なもののクオリティがアップしているが、とりわけこの21年のミネラル感が凄い。香から液体の質感から味わいそのものまでが気品にあふれ、ここならではの優しい力と相まって魅惑のワインに仕上がった。もちろん品質そのものも見事すぎる。 よくもまあこれ程のワインをベルトランとレティシアが造るもんだと感心したが、確かに2人の顔や動きが以前と比べて別人のようにイキイキとしている。これは3兄妹のチームワークが完成し、いよいよ円熟の域に達したという雰囲気たっぷりで、実直なデュガ家らしい真面目なワイン造りが完成形に近づいたと真剣に感じた。このまま黄金期は続いていくだろう。 日本好きが高じて本格的に日本語の勉強を始めた真面目なベルトラン曰く「緻密さがありとても気に入っている年。18~20年のような良いヴィンテージで、その暑かった年の後の21年は酸味の心地よさをなおさら感じる。7月~8月前半の気候が難しく、身体的にも心理的にも疲れており、方向性が見えないような期間があった。3人ともに心配性なのでこのヴィンテージで失敗するかもしれないという不安と、出来る限り良いものを造りたいという希望を持ちつつも醸造中はかなり緊迫感があった。並みのヴィンテージになるかもしれないという心配は、結果的に良い方向に転び、辛かった畑仕事が報われた。スタイルは17年に似ていて、フレッシュでもぎたての果実にかぶりついたような所があり、ダイナミックさもあり、緻密で真っすぐなワインに仕上がった」。