南津海 カラマンダリンの珠心胚実生である。 病害抵抗性は、かいよう病に非常に弱いことであり、葉にも果実にも発生するため、本品種の栽培上の最も大きな問題である。 果実の大きさは150g程度で、果皮は薄く、温州ミカンと同じように剥ける。 成熟期に浮皮の発生はないが、樹上で遅くまで成らせると発生する。 熟期は5月上旬頃で、じょうのう膜は薄く、糖度も高いため食味は良い。 ・来歴 この品種は、1978年に山口県大島郡橘町安下庄の民間育種家である山本弘三氏が、カラマンダリンに吉浦ポンカンを交配して育成した珠心胚実生であり、品種登録はされていないが、「夏に食べるみかん」と育成地の風景をイメージして育成者本人が命名した品種である。 ・樹の特性 樹勢は中程度で、樹姿は開張性である。葉の大きさは、温州ミカンと同程度であり、温州ミカンと比較して葉色が濃い。病害抵抗性は、かいよう病に非常に弱いことであり、葉にも果実にも発生するため、本品種の栽培上の最も大きな問題である。 ・果実特性 果実の大きさは150g程度で、果形は温州ミカンよりやや腰高の扁球形である。果皮はやや粗く、色は赤橙色で濃い。果皮は薄く、温州ミカンと同じように剥ける。成熟期に浮皮の発生はないが、樹上で遅くまで成らせると発生する。果肉の色は、濃橙色で、じょうのう膜は薄く、糖度も高いため食味は良い。熟期は5月上旬頃であるが、4月中の酸がさがっていない時期の果実を食すると非常にすっぱい。
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