フランソワ・ミクルスキ ポーランド人の父親とムルソー生まれのフランス人の母親のもとに生まれたフランソワ・ミクルスキ。ボーヌでブドウ栽培、醸造学を学んだ後、カリフォルニアのカレラ エステートで研修を受け、1984年から1991年には叔父のピエール ボワイヨのもとで働き、経験を積みます。叔父が引退した1991年にメタイヤージュにより叔父と叔母から畑を引継ぎ、自らのドメーヌを興しました。 フランソワの妻のマリ・ピエールの父はシャトー ド ショレのオーナーのフランソワ・ジェルマンで、マリ・ピエールは父のドメーヌで働いた後、1991年から夫と共に、ドメーヌ・フランソワ・ミクルスキで働き、2人で懸命に有名ドメーヌへと導きました。始めた当初は5haほどだった畑を少しずつ増やし、今では約8haまでに拡大しています。 1992年が初ヴィンテージにもかかわらず、90年代半ばには三ツ星レストランで扱われ るなど、短期間で極めて高い評価と人気を博します。ブルゴーニュのテロワールを表現した、 エレガントでピュア、真摯な味わいのワインです。
■ 畑について 自家製の堆肥を使用し、環境にやさしい病害虫対策や土壌の耕作を実施しています。生態系のバランスが取れた土壌を大切に考え、認証は取っていませんが、ビオロジックでの栽培を実践しています。
■ 醸造について 白ワイン:収量は45-50hl/haほどに制限。空気圧式の圧搾と厳格なデブルバージュを行い、不純物を沈殿させ、澄みきった果汁にする。頑丈な岩に建てられた涼しいセラーは冬は一定して6-8度に保たれており、そこで3-4か月かけて、進行する発酵は天然酵母だけで行われる。樽熟成は新樽率を15-20%に抑え、12ヶ月ほどかけてシュール リーで熟成。澱引き後、エレガンスさ、緻密さのある味わいを持ち、長熟の可能性を持ったワインとなるために清澄を行い軽くフィルターをかけてから瓶詰め。 赤ワイン:収量は35hl/haほどに制限。100%除梗。2日間(15.5℃)のプレマセレラシオン。アルコール発酵はタンクにて約6~8日間(30~32℃)かけて行われる。ピジャージュは1日1回程度。樽熟成は12~18ヶ月(新樽率25%)。澱引きの後、清澄を行い、軽くフィルターにかけられ瓶詰。
■ フランソワ・ミクルスキ ブルゴーニュ コート・ドール シャルドネムルソー村名区画に程近い場所にある、ムルソー村の4つの区画の1986年と2005年に植樹したブドウを使用しています。熟したレモンやマンダリンなどの柑橘香に、アニスやハチミツ、ナッツ、火打石のアロマが豊かに広がります。アタックは力強くリッチな印象で、オレンジや熟したリンゴを思わせる果実の風味が心地良く広がった後、優しい酸が美しく調和しています。