トルトショ TORTOCHOT 1865年設立のドメーヌ・トルトショは、4世代にわたり高品質のワインを造り続けるジュヴレ・シャンベルタンの名門です。ジュヴレ・シャンベルタンのワイン委員会の会長でもあったガブリエル・トルトショによってドメーヌの名声は高まり、その情熱は二人の娘、ブリジットとシャンタルに受け継がれました。ガブリエル亡き後は、伝統的な醸造方法を踏襲しつつ有機農法なども取り入れ、新しいワイン造りに取り組んでいます。 現在では、ブドウ樹のみならず、地元ブルゴーニュの植物や動物、昆虫、全ての生態系の保護を視野にいれた、グローバルな自然農法に力を注いでいます。 シャンタルは35歳で大学にて栽培と醸造を学んだ後、エノログとして1997年にドメーヌに参加。ネゴシアンに卸すのを止め、全て自社元詰めに変えました。現在では、年間約6万本を生産。12haの畑を所有し、その80%がヴィラージュ、10%がプルミエ・クリュ、10%がグラン・クリュです。ピノノワールのみが植えられ、平均樹齢は約50年と古く、栽培は次のように行っています。枝毎に7~8芽を残し剪定、しっかり摘房。農薬は不使用、害虫駆除には必要な場合のみ天敵を使用。ブドウの成熟を厳しくチェックして収穫。2010年にリュット・レゾネからビオロジックへ転換し、2013年にエコセール認証を取得しました。 ワイン造りは、2001年からマルサネの人気生産者シルヴァン・パタイユが醸造コンサルタントを務めています。手摘みで収穫したブドウは、畑ですぐ不健全な果実や未熟な果実を取り除きます。全て除梗し、丁寧に破砕、4~5日間の低温浸漬を経て、32~35℃に制御された開放漕にて天然酵母で12~15日間発酵させます。マロラクティック発酵と熟成は、樽で15~18カ月間ゆっくり行います。新樽はグラン・クリュ100%、プルミエ・クリュ50%、ヴィラージュ25%の比率で使用。ノンフィルターでブドウの旨みをしっかりと残したワインが造られます。
■ トルトショ ジュヴレ・シャンベルタン プルミエ・クリュ レ・シャンポーグラスに注ぐと、レッドチェリーやカシスなどの赤・黒系果実のアロマに、クローヴやバニラ、わずかにメントールのような香りが立ち上ります。口に含むと、凝縮した果実味と綿密に溶け込んだタンニンが舌を包み込む印象。酸味はしなやかに伸びて余韻へ繋がっており、プラムやローズヒップティーのようなニュアンスが感じ取れます。