ご注文前に必ずご確認くださいモーツァルト (1756-1791)の時代は多くの「カストラート」が活躍していた。16世紀のヨーロッパでは女性が教会で歌うことが許されず、その代わりにボーイ・ソプラノが重用されていたが、彼らは変声期を迎えると声の質が変わってしまう。そこで”男性を去勢してその美しい声を残すこと”が流行した。彼らは、声は女性に近いものの、体つきは男性に近くなるため、独特のトーンと持続力のある声を持つことができたといわれている。もちろん現在では消滅した存在で、女声のメゾ・ソプラノがその代わりを担うことが多いのだが、発声法こそ違うものの、カウンターテナー (裏声を用いる)も女声とはまた違った魅力を持っている。このアルバムの収録曲もカストラートのためのものだが、名カウンターテナー、サバドゥスは当時のスタイルを慮りつつ、また新たな表現の幅を広げている。力強く美しく妖しい魅力を秘めた声をお楽しみください。