福井県越前市の武生で製造されているV金10号ステンレス鋼を410ステンレスでラミネートした3層鋼です。極めて薄い鋼材なので、芯材を削り出す許容範囲も狭くなっています。芯材の現れ具合を見極めながら、表裏の両面からバランスを取って研削してください。V金10号は熱処理を施すとHRC61程度とATS-34と同じくらいの硬度になります。ステンレス鋼でありながらハガネのそれに似た印象の切れ味が出るので、日本製の包丁やナイフに広く使われています。表面を削り落とすと表示の90パーセント程度の厚みになります。熱処理により硬化させる前のステンレス鋼材は錆を生じやすいのでご注意ください。