倉敷意匠 ふくら雀の陽刻豆皿(黄瀬戸)

倉敷意匠 ふくら雀の陽刻豆皿(黄瀬戸)


倉敷意匠 ふくら雀の陽刻豆皿(黄瀬戸)

オフィスジャパン

1,650 円 (税抜き)

商品仕様: タテ約9.3×ヨコ約9.3×高さ約2.2cm 磁器 生産地・岐阜県 商品説明: 美濃の型もの豆皿 古道具の店を見て回りながら感じるのは、とにかく日本には、小さなうつわの数量が、欧米と比べて圧倒的に多いということです。 西欧でナイフとフォークが一般的に使われるようになるのは十八世紀以降のことなのだそうで、それまでは大皿の上で切り分けられた料理を手でつかんで食べていました。 遠い昔より箸を使う日本とのうつわ事情の違いは、このことが一番大きな要素ではあるのでしょうが、そればかりではないような気もします。 日本では古来より、食事をするという行為の一部として、料理と器の取り合わせを意識し、実際に器が料理の味そのものも左右するスパイスとしての役割までを果たすことを、ことのほか強く感じていたと思うのです。 多くの人々の暮らしに、じゅうぶんな余裕があったわけではないと思われる江戸時代に、茶碗とか、そば猪口とか、小皿とか庶民の食生活に使われた雑器が、何千何万と地方の隅々にまで溢れていたことは確かで、料理を楽しむことと同じように、小さくも可憐なそれらを眺め、手に取り、味わう気持ちが心を慰めていただろうことが想像されるのです。 そんなわけで、いったいどれほどの種類があるのか想像もつかない江戸期の小皿ですが、単に絵付けのバリエーションだけでなく、皿そのものの形に工夫をこらしたものも多く見つかります。つまり、ボディ自体が魚であったり、千鳥であったり、瓜であったりするのです。 写真のふくら雀の豆皿は、愛知県の瀬戸地方や美濃地方で明治の初め頃まで作られていたかたちを写したものです。 羽毛を陽刻で表現した型ものですが、当時は、石膏の型ではなく素焼きの型を使用するため、技術的に大きなものを作ることができず、型ものと言えば必然的に小さくて可憐なデザインの小皿が生み出される結果となったようです。 ふくら雀は寒雀の異称で、寒さをしのぐために羽をふくらましている状態の雀のことです。肥えふくれた様子が、富と繁栄を願う意味を持ち、縁起ものとして喜ばれました。 今回倉敷意匠では、このふくら雀を狙う猫の小皿も作ってしまいました。少々意地の悪そうな猫の顔は、フランスのアンティークに見られる鋳物のピントレイの猫をベースに、美濃の原型師さんにアレンジをお願いしました。 食卓のテーブルだけでなく、お仕事のデスクなどでもお楽しみいただけると嬉しく思います。

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