落語本編に入る前に、本編の内容に沿った小咄や噺のポイントになる言葉の説明など、お客さんの様子をうかがいつつ、本編突入へのタイミングをはかるイントロ部分を「まくら」といいます。小三治師は時折、そのまくらが本編を超えることがあります。もはやまくらと本編の関係ではなく、まくらが本編に、本編がエピローグ扱いに・・・。人呼んで「まくらの小三治」。ですが、それはあくまで時折のこと。しかもチケットの入手も困難、となると「まくらの小三治」を目撃できるチャンスはそうはありません。そこで、「まくらの小三治」の本領発揮をこのBOXセットにまとめました。DISC1は、ニューヨーク旅行の、主に英語が通じないことによるてんやわんや、DISC2では一念発起し、サンフランシスコへ語学留学した際の悲喜交交。DISC3は、「まくらの小三治」の“名作”、「駐車場物語」を収録。ある日小三治師の駐車場に住みついたホームレス“長谷川さん”との心温まる(?)交流が描かれています。DISC4には、“フルーツの王様”ドリアン、と聞けばどなたも思い当たるあの匂い、その匂いが大騒動を巻き起こします。DISC5はDISC1〜4とは異なり、唱歌、ラジオ歌謡、フォークなど小三治師ご自身による“歌”のライヴ・アルバムです。歌の合間には少年時代の甘酸っぱい思い出が語られ、とても温かな気持ちになれるアルバムです。鋭い観察眼と優しいまなざし、そしてもちろん至高の話術。アナザー・サイド・オブ・小三治、ご堪能下さい。