数理 数学 理科 科学 ValentinL.Popov翻訳:中野健
タイトル 接触と摩擦の物理学 ISBN/JAN 9784621307717 著者 Valentin L. Popov 翻訳:中野 健 出版社 丸善出版 発売日 2023/01/30 商品説明 世界で最も読まれているトライボロジーの名著を日本語に完訳。接触力学に軸足を置き、固体摩擦の本質を鮮やかに説明する本書は、原子レベルの摩擦から、地球サイズの地震に至るまで、あらゆるスケールにおける摩擦現象(およびその関連現象)を理解するためのガイドとして、理工系の様々な分野で参考となる一冊である。目次第1章 はじめに 1.1. 接触と摩擦:現象と応用 1.2. 接触と摩擦の物理学の歴史 1.3. 本書の構成第2章 接触問題の定性的な解法:凝着のない接触 2.1. 材料特性 2.2. 簡単な接触問題 2.3. 半無限弾性体の接触問題 問 題第3章 接触問題の定性的な解法:凝着を伴う接触 3.1. 物理的な背景 3.2. 曲面に働く凝着力 3.3. 弾性体に働く凝着力 3.4. 凝着に及ぼす表面粗さの影響 3.5. 粘着テープ 3.6. Van der Waals 力と表面エネルギー 問 題第4章 毛管力 4.1. 表面張力と接触角 4.2. 接触角のヒステリシス 4.3. 圧力と曲率半径 4.4. 毛管架橋 4.5. 球と平面の間に働く毛管力 4.6. 粗面と接触する液体 4.7. 毛管力とトライボロジー 問 題第5章 接触問題の厳密な解法:凝着のない接触 5.1. 表面力を受ける半無限弾性体の変形 5.2. Hertz の接触理論 5.3. 曲面を持つ弾性体同士の接触 5.4. 円錐圧子と半無限弾性体の接触 5.5. Hertz 接触の内部応力 5.6. 次元削減法 問 題第6章 接触問題の厳密な解法:凝着を伴う接触 6.1. JKR 理論 6.2. 次元削減法 問 題第7章 粗面の接触 7.1. Greenwood-Williamson モデル 7.2. 突起の塑性変形 7.3. 電気接点 7.4. 熱接点 7.5. 接触剛性 7.6. シール 7.7. 粗さと凝着 問 題第8章 接線力を伴う接触問題 8.1. 接線力を受ける半無限弾性体の変形 8.2. 接線力分布を受ける半無限弾性体の変形 8.3. 接触面が滑らない場合 8.4. 接触面が滑る場合 8.5. 部分滑りが生じない場合 8.6. 次元削減法 問 題第9章 転がり接触 9.1. 転がり接触の定性的な議論 9.2. 転がり接触の応力分布 問 題第10章 Coulomb の摩擦則 10.1. はじめに 10.2. 静摩擦と動摩擦 10.3. 摩擦角 10.4. 摩擦係数の接触時間依存性 10.5. 摩擦係数の法線力依存性 10.6. 摩擦係数の滑り速度依存性 10.7. 摩擦係数の表面粗さ依存性 10.8. 摩擦の起源に関するCoulomb の見解 10.9. Bowden とTabor の理論 10.10. 摩擦係数の温度依存性 問 題第11章 乾燥摩擦:Prandtl-Tomlinson モデル 11.1. はじめに 11.2. Prandtl?Tomlinson モデルの基本特性 11.3. 弾性不安定性 11.4. 超潤滑 11.5. ナノマシン:超微小なアクチュエータの概念 問 題第12章 摩擦励起振動 12.1. 速度弱化型の摩擦力により生じる不安定性 12.2. 弾性体に生じる不安定性 12.3. 臨界減衰と完全吸収 12.4. 不安定性の能動制御 12.5. スキール音の強度 12.6. 安定性に及ぼす剛性の影響 12.7. スプラッグスリップ 問 題第13章 接触部の摩擦熱 13.1. はじめに 13.2. 微小接触部の閃光温度 13.3. 摩擦熱により生じる不安定性 問 題第14章 潤 滑 14.1. 平行平板間の流れ 14.2. 流体潤滑 14.3. 粘性凝着 14.4. 潤滑油のレオロジー 14.5. 境界潤滑 14.6. 弾性流体潤滑 14.7. 固体潤滑剤 問 題第15章 エラストマーの粘弾性 15.1. はじめに 15.2. 応力緩和 15.3. 複素弾性率 15.4. 複素弾性率の性質 15.5. 粘弾性体のエネルギー散逸 15.6. 複素弾性率の測定 15.7. レオロジーモデル 15.8. ゴムのレオロジーモデル:標準モデル 15.9. レオロジー特性に及ぼす温度の影響 15.10. マスターカーブ 15.11. Prony 級数モデル 15.12. 次元削減法 問 題第16章 エラストマーの接触と摩擦 16.1. エラストマーと粗面の摩擦 16.2. 転がり抵抗 16.3. 凝着を伴うエラストマーの接触 問 題第17章 摩 耗 17.1. はじめに 17.2. アブレシブ摩耗 17.3. 凝着摩耗 17.4. 低摩耗の条件 17.5. 摩擦領域からの物質移動 17.6. エラストマーの摩耗 問 題第18章 摩擦に及ぼす振動の影響 18.1. 巨視的な視点 18.2. 微視的な視点 18.3. 静摩擦に及ぼす超音波振動の影響 18.4. 動摩擦に及ぼす超音波振動の影響 問 題第19章 接触と摩擦の数値計算法 19.1. 多体系 19.2. 有限要素法 19.3. 境界要素法 19.4. 境界要素法:接線力を伴う接触 19.5. 境界要素法:凝着を伴う接触 19.6. 粒子法 19.7. 次元削減法第20章 地震と摩擦 20.1. はじめに 20.2. 地震の定量化 20.3. 岩石の摩擦則 20.4. 速度状態依存型摩擦則と安定性 20.5. 地震の核形成と余効滑り 20.6. 前震と余震 20.7. 粒状体の連続体力学と断層の構造 20.8. 地震の予知は可能か? 問 題付 録 付録A. 代表的な圧力分布による法線変位 付録B. 軸対称体の接触 付録C. 軸対称体の接触:凝着を伴う場合 付録D. 軸対称体の接触:接線力を伴う場合参考文献索 引2025/01/04 更新