120年以上前から使われてきた蜜蝋無加工のクヴェヴリを使う自然派ワイナリー 伝統的な土器「クヴェヴリ」で醸造されるアンバーワイン(オレンジワイン)!
1 Information 深い色味と品種由来の芳醇なアロマを持ちます。ジューシーなカシスの凝縮感が適度なタンニンと寄り添い、心地よいフィニッシュを誘います。濃縮さと軽快な酸のバランスが見事です。醗酵:除梗後、天然酵母で果皮ごとクヴェヴリ醗酵 20ー30日間、熟成:MLFの後、果皮と共にクヴェヴリで7カ月 生産地 ジョージア カヘティ 商品名 マカシヴィリ・ワイン・セラー サペラヴィ 作り手 ヴァジアニ・カンパニー 格付・認証 ビオロジック 生産年 2019年 色・タイプ 赤ワイン 内容量 750ml 本数 1本 味わい 辛口 ブドウ品種 サペラヴィ 100% ガイドブック (2019)サクラ・アワード 2022 金賞 飲み頃 今〜 飲み頃温度 14℃〜18℃ 推奨保存環境 温度=8℃〜12℃、湿度=70%〜75% 備考 においが強いものと一緒にせず、振動は避けるように保管して下さい。ヴァジアニ・カンパニー Vaziani Company 120年以上前から使われてきた蜜蝋無加工のクヴェヴリを使う自然派ワイナリー 1982年設立のヴァジアニ・カンパニーは、ジョージア固有の伝統的なワイン造りを守り続けるワイナリーです。2012年にはジョージア最古のワイン産地カヘティ地区、テラヴィに近代的な醸造所を構えました。 カヘティ地区は多様な気候と肥沃な土壌が広がり、ブドウに特徴的なアロマと風味を与えることからジョージアで最も栽培面積の大きい重要なワイン産地となっています。 ヴァジアニ・カンパニーは、カヘティ地区において最先端の設備を誇る醸造所で、テロワールを見事に表現したワインを生み出し、国際舞台で高い評価を獲得してきました。 ヴァジアニの代表ブランドは、ジョージアで採掘される土で焼かれた大きな容器「クヴェヴリ」を地中に埋め、自然の力だけを利用して仕込まれる「マカシヴィリ・ワイン・セラー」シリーズです。世界最古のワイン産地(その歴史は8000年以上も前)として知られるコーカサス地方の小国ジョージアは、このクヴェヴリを使用したワイン醸造がユネスコ世界無形文化遺産にも登録されています。 マカシヴィリ・ワイン・セラーは、ヴァジアニ・ワイナリーの施設の中にある醸造所(マラニ)で古い歴史を誇ります。 その歴史は、15世紀後半のカヘティ地区の貴族マカシヴィリ家から始まりました。 そして、19世紀後半のジョージアでは貴族による様々なスタイルのワイン造りが花開きました。中でもクヴェヴリを使用したワイン造りに秀でた技術をみせたのが、ヴァジアニ・カンパニーの創設者の祖先でもある、マカシヴィリ王子です。 マカシヴィリ王子のワインは1888年から醸造され、その伝統と技術が今に伝えられています。 ヴァジアニ・カンパニーが所有する醸造施設は2012年に再建されましたが、以前のワイナリーは20世紀前半、旧ソビエトの共産党が誕生した後に建設されています そして再建の際、この古いワイナリーの地中から200もの古いクヴェヴリが発見され、損傷の少ない40のクヴェヴリを再生利用することができました。これらクヴェヴリは120年以上も前に作られ、現代の物とは異なり、ヴァジアニが信じる蜜蝋無加工の大変貴重なものです。 マカシヴィリ・ワイン・セラー シリーズは、これら貴重なクヴェヴリを用い、ジョージアの固有品種"ルカツィテリ"、"サペラヴィ"、"キシィ"、"ムツヴァネ"、"ヒフヴィ"や国際ブドウも使用し醸造を行っています。そして、ジャパン・ワイン・チャレンジ2017年では最優秀ジョージア白ワイン賞「トロフィ」を受賞しました。その他、世界各国のコンペティションでも多くの賞を受賞してきました。 醗酵と醸し、熟成に使用されるクヴェヴリは、ジョージアの土を使いクヴェヴリ職人が窯で焼き上げた素焼きの壺です。古くは各地方にクヴェヴリを造る窯元がありましたが、時代の変化とともにその数は減り、現在では10社程に減ってしまいました。 全てが手作業で製作される事から時間と熟練の技術、経験が必要な職業です。 窯元では職人がジョージアで採掘された粘土を練り、高さ10cm程の帯状の塊を作り、下から順に積み上げるように重ねては休ませ、乾燥させ、また積み上げる、という地道な作業を数週間かけて行い、大きな卵を逆さにしたような形状の壺を製作します。 季節や湿度にもよりますが、完成した壺が高温で割れないように、1週間近く乾燥させ、数日から1週間かけて大きな窯で900-1200度の高温で焼き上げます。 焼きあがったクヴェヴリは割れないようにゆっくりと冷まされ、内部には蜜蝋をコーティングして密度を上げることでワインの流失を防ぎます。 更に外側には強度を高めるために石灰やセメントが塗られます。 ワインの蔵元によっては蜜蝋を好まない事から、あえて素焼きの物を購入する蔵もあります。 クヴェヴリのサイズは様々で、小さいものから人が中に十分入れる程の大きなものまで一般的に使われます。サイズにすると数百リットルから数トン程で、現在ではその顧客はジョージア国内に留まらず、ヨーロッパ各国、更には日本へも輸出されています。 ワイン発祥の地として知られるコーカサス地方のワインに注目が集まっています。その中心となるのがジョージア(2015年まで日本ではグルジアと呼ばれていました)です。 コーカサス地方はジョージア、アルメニア、アゼルバイジャンの3国から成り、黒海(西)とカスピ海(東)の間に挟まれたコーカサス山脈と、それを取り囲む地域からなります。ジョージアは黒海に近い南コーカサス地域に位置する小国で、北にロシア、南東にトルコが隣接します。旧ソビエト統治時代も含め8000年以上もの間途切れることなくワイン造りが行われてきた、歴史的にも考古学的にも大変重要なワイン産地です。そして現在も500を超える貴重な固有品種が存在します。 ジョージアでは昔ながらのクヴェヴリを使った伝統的なワイン造りが今も大切に守り受け継がれていますが、ワインの近代化も進みヨーロッパ的なステンレスタンク等が持ち込まれたことで、ワイン造りも大きく変化を遂げました。この結果、今では全生産量の僅か10%程が伝統的なクヴェヴリを使用したワインです。現在のクヴェヴリは地中に埋められていますが、古くは地上にも置かれていたようです。しかし幾つかの大地震により多くが破壊されたことから、強度を高める事を目的にクヴェヴリを地中に埋めるようになりました。地中は温度が低く通年を通して安定しています。この結果、醗酵・醸しにも利点が多かった点も、地中での醸造が現在も続いている大きな理由と言えるでしょう。 そしてこのクヴェヴリでの醸造は、2013年12月ユネスコ世界文化遺産(人類の無形文化遺産部門)に登録されました。 クヴェヴリ仕込みで醸造した白ブドウから生まれる”アンバー・ワイン”(オレンジ・ワイン*)は、近年の回帰的なワイン造りによる”ナチュラル・ワイン”や”オレンジ・ワイン”ブームと相まって、世界的にも脚光を浴びるようになりました。 オレンジ・ワインとは、古典的なワイン醸造方法によって生まれる特殊なワインのスタイルを意味します。 近年のオレンジワインブームの生みの親で火付け役となったのは、クヴェヴリ仕込みのワインに深い感銘を受けたフリウリの造り手(イタリア、オスラヴィア地方)、ヨスコ・グラブネル氏です。ジョージアを訪れたグラブネル氏は同じ手法でワインを造りたいと、ジョージアからクヴェヴリを購入し、イタリアでワインを醸造しました。そして自らのワインをオレンジ・ワインというカテゴリーで世に広めました。 *オレンジ・ワイン:白ブドウを赤ワインの醸造法(果皮や種を一緒に漬け込み醗酵し醸す方法)を用いて醸造することで、白ワインでもロゼワインでもない、濃い色調やタンニン成分(渋みや強い口当たり)、独特の風味を持つワインスタイルです。 ジョージアではクヴェヴリ仕込みのオレンジ・ワインをアンバー・ワイン(琥珀色のワイン)と呼んでいます。