≪≫ ●[RP97点]
第5の
ハーラン ◎いよいよ発進、ハーラン・ファミリー最新プロジェクト!1
過去8度もの100点を誇る、『ハーラン・エステート』2
DRCに倣ったテロワール・プロジェクト、『ボンド』3
有料会員制ワイン、『ザ・ナパ・ヴァレー・リザーヴ』4
自家用で生まれたマジカルブレンド、『ザ・マスコット』 …これらに続く、ハーラン・ファミリー"第五の"プロジェクト、『プロモントリー』(メリーヴェイルを元祖とするなら+1ずつでしょうか)。 ’08年に試作品が完成し、’09年にて公式リリースが開始。そして’12年より日本正規上陸を果たしました。 この度のご案内は、第五作品めの’12年です。 畑の所在(これを、ハーランでは「プロパティ」ではなく、「テリトリー」と呼ぶそうです)はヨントヴィル。 この地を代表するカルト・レーベル、『ブランキエ』の西、更に山よりのマヤカマス山系東向き斜面。ハーラン・エステートからは約2.5kmほど南にあります。標高は200〜300メートルほどで、ハーランより若干高く、クリッペと呼ばれる断層により、沖積土壌と火山性土壌が入り混じるユニークな土壌を誇ります。 ▼プロモントリー(Promontory) 第5のハーラン最新プロジェクトにして、「岬」や「突起部」を意味する 『プロモントリー』(開発ネームは「Purgatory/パーゲイトリー:煉獄、苦行)。ビル・ハーランが、後のプロモントリー・プロジェクトの舞台となる土地を見つけたのは実は1984年のこと。ハーラン・エステートのための畑を探し、50箇所も100箇所も虫にさされながら、険しい山岳部を歩き回っていた最中のことでした。 840エーカーほどあるこの土地には70エーカーほどの畑が含まれており、そこからの果実は 『ジラード』 や 『ラデラ』 などへ供給されていました。ほとんどは植え替えられ、現在は20エーカーほどで葡萄が栽培されており、将来的には土地の10%(およそ85エーカー)程度まで畑を拡張する予定だそうです。ワイナリーはハーランの西側、フトーの畑に挟まれるオークヴィルの山間にあります。チームはハーラン・エステート同様、コーリー・エンプティングが醸造家、メアリー・マーがヴィンヤード・マネージャーを務めます。 ’08年の試作品を経て、公式デヴューは’09年。アドヴォケイト誌ではそのデヴュー作にRP97点
を付与。イシュー内で、ロバート・パーカーは「最上のペサック・レオニャン…例えばラ・ミッション・オー・ブリオン(過去七度のRP100点を獲得)と大差ない」とも述べています。因みに2014年度のオークション・ナパ・ヴァレーで、この年のTOP3ロットに選ばれたのもプロモントリー。その額60万ドルでした(約6500万円:内容はフルボトル1ケース×十年分、ダブル・マグナム五年分、ハーラン夫妻とのディナー等)。 ワインはカベルネ・ベースのボルドー・ブレンド。ハーラン・エステートよりも、酸、タンニン、ミネラルに富む作品と言われており、土壌性質の異なるハーランとはまた違う方向性の、しかしながら同レベルで最上級のグレードを誇るワインとされます。 三人のキーマンより、それぞれ「発見」「領域」「展望」としてコメントが公表されております。ご一読下さい。 ◎Wine Advocate #227(2016.10)よりRP97点
「The 2012 Promontory, which is the softest vintage to date, was slightly better this year than last year, as it had rounded out. It does not have the depth of the 2013, but it is a great wine on its own merits. Notes of new saddle leather, loamy soil, and crushed rock intermingle with blackcurrants, plum, tobacco leaf and spice in a full-bodied, wonderfully pure and large-scaled style with ripe, well-integrated tannin. It is accessible enough to enjoy, and in spite of its massiveness, it is certainly capable of evolving beautifully for 30 or more years.」 ’12年はほぼカベルネ・ソーヴィニヨンで、極少量のプティ・ヴェルド、マルベック、フランをブレンド。 プロモントリーの丘陵から造られたワインは、その「領土」の様々な要素を反映しています。自然のままの森林、朝霧の水蒸気、地理的要因からもたらされるミネラル感など。それらの個性がシンフォニーを奏で、 生き生きとした自然のバランス、エネルギーと凝縮したタンニンを生み出し、それがワインに反映され、生命力と長い熟成の可能性を生み出します。 深みのあるガーネット色と若々しい輝き。はつらつとした若々しさに溢れたワインで、香りは仄かですが複雑で、注いで数分で濡れた石、カシス、樹脂、深い霧が感じられます。手つかずの自然の息吹と同時に、心地よい日の光を心の中に感じることでしょう。 味わいは迫力があり、酸が前面に来て、力強さと濃い果実味のバランスが絶妙。タンニンは研ぎ澄まされたように美しく、柔らかくしなやかで、フィニッシュの余韻が長く続く…そんなワインです。●パーカー曰く「ラ・ミッション・オー・ブリオンを彷彿とさせる」。
■パーカー・ポイント97点