≪'99、'01、'03、'06、'11、'16、'21年のみ造られたシークレット・ピノ≫ ◆
日&英限定
白き裏ピノ ◎生産は20年で8度のみ…ホワイト・ピノ! パーカー、マイケル・クーパー、J&Sニュージー・クラシフィケーションの三つの格付け全てにおいて、最高評価の
★★★★★
を受賞するトリプル五ツ星ワイナリ、ご存知『フェルトン・ロード』。 そのピノ・ノワールはスタンダード版でスペクテイター2年連続TOP100入り。 単一畑になるとDC98点
を受賞(NZ歴代2位)し、そして最上級のブロック・シリーズに至っては、幻のピノとしてマーケットに全く出回らない…というオタゴ・ピノの最高峰です。 そんなフェルトン・ロードにはもう一つ、まさにシークレット・ボトルとも言える、「白いピノ」が存在することをご存知でしょうか。それがこちらの、『ヴァン・グリ・オブ・ピノ』(byコーニッシュ・ポイント)です。 ◎「ロゼとは言いたくない」byブレア・ウォルター 1999年に初めて造られたこのヴァン・グリ。当初は若木が多く、果皮と果汁の比率バランスを調整するため…所謂セニエ式で造られていたもの。 しかし樹齢の成長とともに生産頻度は減り、現在ではピノの果粒が大きく育った年にだけ生産しています。 今回のリリースは8度めの生産。過去のリリースは1999、2001、2003、2006、2011、2016、2021年と、つまりは20年間で7度しか造られていませんでした。 ロゼではなくヴァン・グリとしているのは、色がほとんどなく、ごくごく薄いローズ・ゴールドであることが一つ。 それから初リリースの90年代当時、ニュージーランドのロゼは濃いピンクで甘いものが多く、それらとは別物であり、距離をおきたかったため、ロゼという言葉を使いたくなかったのだとか。 ▼フェルトン・ロード(Felton Road)フェルトン・ロードの起源は、1991年にステュワート・エルムズがセントラル・オタゴはバノックバーンに『エルムズ・ヴィンヤード』を興したことにはじまります。1996年に、NZ醸造家の生ける伝説、ブレア・ウォルター(Blair Walter)が参画。初リリースの’97年のピノ・ノワールが高い評価を得て、一躍世界の注目を集めました。 2000年、フェルトン・ロードの大ファンであったナイジェル・グリーニングは、フェルトン・ロードを愛するあまり、ステュワート・エルムズからフェルトン・ロードをワイナリーごと購入。栽培家ギャレス・キングを加え、三人で新生フェルトン・ロードの運営を始動。 メイキング・ポリシーは「人的介入の排除」。ブドウ栽培及び収穫はすべて手仕事で行われ、すべての畑は有機及びバイオダイナミック農法により育成されます。土壌中に生息する微生物、及び植物の活動を活発にし、自然生物の多様性を残し、供給することで土壌のバランスを整え、病気や害中を自然予防しています。 2010年にはフェルトン・ロードのすべての畑がデメター認証を、2020年にはBioGro認証を受けました。醸造においても天然酵母による発酵、果汁やワインに過度な圧力や負担をかけないよう、醸造所内の設計は重力を利用したレイアウトが採用され、合理性を追求しながらも自然の力を重視する姿勢に徹しています。 果実はデメターのオーガニック認証、ビオグロのバイオダイナミクス認証を受ける河畔の畑、『コーニッシュ・ポイント』から。 ▼ コーニッシュ・ポイント(Cornish Point) 右画像のように、川に突き出た岸に立地し、まるで水上に浮かぶかのような幻想的畑、コーニッシュ・ポイント。ユニークなだけでなく、この地勢は畑を霜害から守る役割も果たしています。 土壌は二万年以上前に氷河の融解により形成された、クロムウェル・ヴァレーを流れる川の砂利と古いシルトの上層を黄土が覆っており、適度に深い細かい砂質のローム層。 7.6ヘクタールの畑に18種もの異なるクローンと台木が組み合わされたピノが栽培されています。 ブドウの栽培及び収穫はすべて手仕事で行われます。ご覧の通りの立地のため拡張もままならず、毎年生産量は通常のピノで1200ケースほど。ヴァン・グリは更にその数分の一のみです。 ▼ヴァン・グリ・オブ・ピノ・ノワール(Vin Gris of Pinot Noir) 圧搾直後のフリーラン果汁を、色づく前に直ぐにタンクから少量抜き取り、自然発酵、自発マロラクティックを経て澱とともに熟成。 9月上旬に軽くフィルターをかけて澱を少し残して瓶詰め。 日本以上にフェルトン・ロードが大人気の米国メディアに登場しないのは、稀にしか造られないからなのか…と思いきや、海外で出しているのは"イギリスと日本の二ヶ国だけ"なのだそうです。 NZのパーカーことマイケル・クーパーのバイヤーズ・ガイドに掲載された誌には「素晴らしい深み」と評されました。 ふくよかな果実味の広がり方はピノ・ノワールより優しく、スパイシーさも穏やか。一方で白ワインよりもタンニンのグリップがあり、度数も14.1%としっかり。 軽やかなテクスチャーとドライなフィニッシュをもち、通常のピノでも、白ワインでも味わえない楽しみが詰まっています。●★★★★★³生産者の白いピノ!
■スクリューキャップです。コルクはついておりません。