≪正規蔵出し品≫ ●[WN97点/RP96点/AG95点]
ヴォギュエ
元醸造長作 ◎現代版…NZピノの究極。 「ニュージー究極のピノ・ノワール」を語る際、『フェルトン・ロード』、『リッポン』、『アタ・ランギ』らに混じり、近年たびたびその名が挙がるようになってきた造り手が『プロフェッツ・ロック』。 ワイナート2023年10月号のニュージーランド特集ではWN99点
を獲得し、対象ワインは瞬間蒸発。 ヴィノスでは「非の打ちどころがない」として既にAG97点
に到達。 実はパーカー監修アドヴォケイト誌では、既に上記BIG3を差し置いて、もうニュージーランドの年間No.1
スコアを複数輩出。 ミシュランガイド世界版において、トップ50のうち、15以上のレストランがプロフェッツ・ロックを採用しています。 ◎ヴォギュエ元醸造長、フランソワ・ミレの作。 この躍進の一つの契機となった作品が、最上級ピノの一つ、当『キュヴェ・オー・アンティポード』。 シャンボール・ミュジニーの巨匠、ヴォギュエの元醸造長であるフランソワ・ミレとのコラボであり、彼が「ブルゴーニュ以外の場所で造る初のワイン」として、世界のブルゴーニュ愛好家が注目。 そしてそのクオリティが、期待を裏切らない…とわかった時、僅か≪2,800本≫しか造られない生産量もあいまって、忽ち世界のピノ・ラバーが探し求めるカルト・ボトルへと昇華。 同時にワイナリーはニュージーランドの最高峰として広く知られることとなりました。 ◎醸造家ポール・プジョル それにしても、ニュージーランドの新鋭に、なぜブルゴーニュの巨匠が力を貸したのか? キーマンとなるのは、2005年にプロフェッツ・ロックの醸造長となった、ワインメーカーのポール・プジョル(Paul Pujol)。 フランスの血を引くニュージーランド人のポールは、マールボロの『セレシン』でキャリアをスタートさせた後にフランスに渡り、サンセールの『アンリ・ブルジョワ』、アルザスの『クンツ・バ』と渡り、経験を磨きます。 特にクンツ・バにおいてはその腕が認められ、1795年の創業から200年以上の歴史の中で、初めて一族以外の者で醸造長に大抜擢されました。 2005年にここ『プロフェッツ・ロック』の醸造長に、2006年にオレゴンの『レックス・ヒル』のコンサルに…と世界で活躍し、2009年には『ヴォギュエ』でも醸造を経験。 ここでフランソワ・ミレと出会い、以降、年に一度はブルゴーニュを訪れて情報交換をする間柄となります。 転機は2014年。フランソワの息子であるジュリアンがフェルトン・ロードに研修に来た際、フランソワ自身も付き添いでオタゴを訪れると、ベンディゴの高台のテロワールに興味を示します。 そこでポールが「じゃあオタゴで何かやらないか?」とフランソワに尋ねると、フランソワは「ぜひやろう」とこれにのり、二人のコラボとして、「地球の反対側」という意味の、『キュヴェ・オー・アンティポード』が誕生しました。 後にポールは、「(ああは言ったものの)あのフランソワがまさか二つ返事するとは思わなかった」と語っています。何せ、彼がブルゴーニュ以外のワインを手掛けることは無かったのですから。 過去、一度たりとも。 ▼プロフェッツ・ロック(Prophet's Rock)1999年創業の『プロフェッツ・ロック』。ポール・プジョルは共同経営者の一人。 所在はNZピノの聖地、セントラル・オタゴ内でも最も「暑いエリア」とされるベンディゴ。 ただし暑い…とはあくまで一般的なイメージで、実際にはエリアにより様々。 アンティポードら重要なワインが生まれるプロフェッツ・ロックの自社畑、『ホーム・ヴィンヤード』のある標高320~400mの台地では、夏でも夜間は大きく気温が下がり、ポールは「バノックバーンの低地のほうがよほど暑い」と言います。 1999年からピノ・ノワールとピノ・グリを、後にリースリング、ゲヴュルツ、ミュスカなどを植樹。実はリースリングでもアドヴォケイト誌にてNZ歴代二位
に輝いています。 「プロフェッツ・ロックとフランソワ・ミレのコラボ」…と聞き、フランソワの関わりはコンサルやアドバイス程度…と思われたかもしれませんが、実際には区画の選別、醸造、樽熟を終える判断までをもフランソワが自ら行っています。 畑はセントラルオタゴのサブリージョンであるベンディゴ。プロフェッツ・ロックが所有する3つの畑の中でも、標高が高く、急峻なテラスといった特徴のある『ホーム・ヴィンヤード』から。 片岩と石英の混じった粘土質および石灰質の土壌です。すばらしい凝縮感と味わいに最適の果実を得るために、成長期にキャノピーマネジメントと果実栽培を入念に行っています。 果実を手摘みして仕分けし、すべて除梗。発酵は天然酵母のみを使用。抽出は最低限に抑え、発酵が完了するとすぐにワインを樽へ。新樽比率33%のフレンチ・オークで17ヶ月の樽熟成。 ノンフィルターでボトリングし、ディアム・コルクで打栓。 スミレ、レッドチェリー、プラム、砕いた石、アタックは優しく、酸は高め、抑制されたエレガンス。骨格はしっかりしており、芯が強く、しかし抽出が穏やかで、重すぎずシルキー。タイトでクリーンなフィニッシュまで、酸が細い絹糸のように持続します。●年産293ケースのみ。
■ワイナート97ポイント
■パーカー監修アドヴォケイト誌96ポイント
■ヴィノス95ポイント