≪ド・モンティーユ×ピエール・ペテルス:米国進出版≫ ★[DC96点]
全米史上
歴代#1泡 ◎新たなる米国版RMの最高峰。 一昔前は米国産ワインに見向きもしなかった英デキャンター誌ですが、近年ではカテゴリーによってはパーフェクトも飛び出すなど、随分と風向きも変わって参りました。 認められ出した筆頭ジャンルがナパ・カベと、一部のピノ・ノワール&シャルドネ。逆にまだまだ辛辣なのがスパークリング部門で、相変わらず上位は欧州勢で占められています。●しかしそんな中、同誌掲載の歴代米国産スパークリングの史上最高スコア…
DC96点
を「僅かリリース2作目にして」叩き出した大型新人が登場! サンタ・バーバラから突如現れたこの泡の超新星…それが『ラシーヌ』であり、対象作がこの『グランド・リザーヴ』です。 ◎ラシーヌとは一体…。 映画「モンドヴィーノ」でも主役級で取り上げられた、フランス革命前から居を構えるヴォルネイの旧家、『ドメーヌ・ド・モンティーユ』。 業界内外で絶大な信頼を集め、数々の生産者から敬われる、まさに「ブルゴーニュの真髄」です。 先代ユベールからエティエンヌへの代替わり後は更に飛躍。数々の一級、特級畑を加え、2005年にはデュジャックと共同でトマ・モワイヤールを買収し、コート・ド・ニュイにも進出。 その変化はスタイルにも現れ、エレガンスやピュアさを増し、従来ほどの超長期熟成を必要とせず、近づきやすくなったことから更に人気を増し、いまや1本十万円超えのボトルも珍しくなくなってきました。 さて、そんな『モンティーユ』世代交代後の変革におけるキーパーソンがそのシェフ・ド・カーヴ。なんとセラーマスターは米国人なのです。彼の名はブライアン・シーヴ(Brian Sieve)。 そして、ラシーヌとは、そんなモンティーニュ当主のエティエンヌ・モンティーユと、米国人ヘッドワインメーカー、ブライアン・シーヴの二人の発案による米国進出版なのです。 ▼ラシーヌ (Racines) 2016年、エティエンヌとブライアンは、カリフォルニアとオレゴンのワイン産地を巡る旅を企画。一ヶ月に及ぶテイスティングツアーを実施し、最も強く惹かれた場所が、ブライアンの故郷であるサンタ・バーバラでした。 特にサンタ・リタ・ヒルズAVAに魅せられ、この地のスペシャリストである『タイラー』の高い精密性と表現力に深い感銘を受けました。 二人はタイラーのオーナー醸造家であるジャスティン・ウィレット(Justin Willet)にコラボレーションを持ちかけると意気投合。 更に一年後、エティエンヌの友人であり、シャンパーニュのレコルタン・マニピュランとして不動の人気を誇る『ピエール・ペテルス』のロドルフ・ペテルス(Rodolphe Péters)がプロジェクトに加わり、フランスとアメリカの国境を超えた四人によるマルチ・コラボレーション・ワイナリーとして2017年に初リリースを迎えました。 「え…ピエール・ペテルス!?」…と驚かれたかもしれません。 そうなんです、サラっと書きましたが、泡を担当するのは、ロドルフ・ペテルス。 リチャード・ユリーン著4000Champagnesでも「ジャック・セロスとRM最高峰の座を争う」とまで評されたRMの至宝、『ピエール・ペテルス』の当主です。 いくらブルゴーニュのレジェンドとはいえ、僅か二年で米国歴代最高のスパークリングを完成させるのは、彼なくしては不可能だったことでしょう。 因みに彼が監修する米国産スパークリングがもう一つあります。それが『リーズ』。 ◎グランド・リザーヴ(Grand Reserve) グランド・レゼルヴは伝統製法で造られた、100%シャルドネによるブラン・ド・ブラン。 ロドルフらが選んだのは、『ベントロック』、『サンフォード&ベネディクト』、『ラ・リンコナダ』、『ウェンツラウ』(ラシーヌ、ポール・ラトー、サンディらが採用するサンタ・バーバラの新鋭有機畑)という、なんとも豪華なサンタ・バーバラ4つのグラン・クリュによる豪華共演。 果実はすべて手摘み。全房で優しくプレスし、瓶内二次発酵後に30ヶ月の熟成。2019年ヴィンテージをベースとして、2017年、2018年のリザーヴ・ワインを計25%使用。 無濾過・無清澄で2020年5月に瓶詰め。2022年同月にデゴルジュマン。 異なる土壌を持つ畑からの葡萄の相乗効果により、表現力豊かで、上質なミネラルと長い余韻を持つスパークリングが完成しました。 流れるのは紛れもなくシャンパーニュの血統。エレガントにして大胆。旧世界の魅力と洗練さが備わっています。 ◎Decanter Magazine(2023.8)よりDC96点
「This is the best American sparkling wine I've ever tasted. The 2019 vintage base also includes 25% reserve wines from the 2017 and 2018 harvests. This Grand Reserve Chardonnay made from the cool Sta Rita Hills is crafted with a Champagne pedigree, and it shows. This Blanc de Blancs from across renowned Sta Rita Hills vineyards has undeniable Old World charm and sophistication. The aromatics boast ample toasted biscuit notes and great yeasty complexity from the 30 months on lees. The palate has a fantastic depth of fruit, spiced pear, cardamom, nutmeg and bruised apples. There is a subtlety of savoury biscuits and hints of almond cream. Elegant, yet bold and wildly delicious.」 一方、デビュー・ヴィンテージにしながら処女作の泡とは思えぬ94点の高評価を付与したのがガローニ。 「エアレーションの恩恵を大きく受ける本格的ワイン。実際、ボトルで飲んだ数日間でより良くなり続けた」と語っています。 米国産スパークリングは、ドメーヌ・カーネロス、ロデレール・エステート、マム・ナパといった仏進出勢と、シュラムスバーグやアーガイル、Jといった国内メゾンとの熱きデットヒートにより品質を高めあってきました。 舞台をRM系に移してからは、『ウルトラマリン』、『アンダー・ザ・ワイヤー』、『クルーズ』と米国勢が話題を独占していましたが、ここへ来てラシーヌの登場。 また…面白くなってきましたね。 ◎ブルの巨匠+その米国人セラーマスター+RMの至宝+サンタバーバラ黄金の特級畑たち…。この組み合わせは、強すぎる!■デキャンター誌96ポイント(米国泡史上歴代1位)