ニュー・ジャーマン・シネマのドイツの鬼才、ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー監督の中・後期の傑作3作品を国内初&再Blu-ray化!
◆ 商品説明
作品内容
『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』 華麗なるファッションデザイナー、ペトラ。女主人として君臨する彼女の前に若く美しい女カーリンが現れる。ペトラはカーリンとの愛に耽溺するが、やがて利用された挙句、捨てられるのだった…。ファスビンダーがこれまでの素人俳優による集団創作から離れ、メロドラマへの新境地を開き、自身で書き上げた戯曲を映画化、濃密なる愛のドラマを生み出した。映画のシーンは終始、主人公ペトラのアパルトマンの一室で展開される。その演劇的空間と映画的構図、多彩な衣装や絵画による色彩効果、印象的な音楽の挿入など、実験的な演出が取り入れられ、多作なファスビンダー監督の中でも最も完成度の高い作品となった(本作をNo.1に選ぶファンも多い。)。物語にはファスビンダー監督自身の人間関係が反映されていると言われ、また初めて彼が同性愛を描いたものでもある。逃げ場のない時間の中で、支配されるものと支配するものとの愛の残酷が見るものの魂に突き刺さる。 『不安は魂を食いつくす』 モロッコから来た外国人労働者と掃除の仕事をしながら独り暮らす未亡人の白人女性との、あまりに美しく残酷な愛の物語。ある雨の夜にバーで出会った二人は、世間の偏見と根強い差別に遭いながらも、愛の生活を得ようとするが…。カンヌ映画祭ではパルム・ドールにノミネートされ、2冠に輝き、ファスビンダーの名を一躍世界に知らしめた。タイトルは、当時ファスビンダーの愛人だったアリ役のエル・ヘディ・ベン・サレムが語った言葉で、文法的に間違っているがファスビンダーはそのまま使用した(サレムはその後、人を刺し逮捕され、フランスの獄中で自殺した。ファスビンダーは『ケレル』をサラムに捧げている。)。本作は、ドイツからハリウッドへ亡命した映画監督ダグラス・サークの『天はすべてを許し給う』(55)からの影響が顕著に見られるが、そこからファスビンダーが受容したメロドラマは、非現実的なまでに現実的な愛と美による映画だった。本作はフィンランドのアキ・カウリスマキ監督に多大な影響を与えたことでも知られる。 『マリア・ブラウンの結婚』 ファスビンダーの名を世界に轟かせた究極の女性映画。第二次世界大戦中、マリアは恋人のヘルマンと結婚式を挙げるが、ヘルマンはすぐに戦線に戻り行方不明になってしまう。新たなパートナーとともに戦後の混乱を乗り越えていこうとするマリアだったが……。鳴り響く銃声や爆撃音とウエディング・ドレスのコントラストが衝撃的なオープニングに始まり、鮮烈なイメージが怒涛のごとく押し寄せる究極のメロドラマ。戦争末期からドイツがめざましい復興を遂げる1950年代半ばまでの約10年間にわたるヒロインの生き様が活き活きと描かれる。波乱万丈な運命を辿るマリアを艶やかに演じたのはファスビンダー映画のヒロイン、ハンナ・シグラ。その後の『ローラ』、『ベロニカ・フォスのあこがれ』へと続く西ドイツ三部作最初の一編。あらすじ
『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』 ドイツ・ブレーメン。ペトラ・フォン・カントは確固たるキャリアを持つ女性ファッションデザイナーだった。彼女は二度の結婚に失敗していて、最初の夫との間に娘がいた。今は、静かに彼女に従うアシスタントのマレーネをしもべのように扱いながら、一人アトリエ兼アパルトマンの部屋で生活していた。ある日、友人のシドニーが部屋を訪れ、彼女に若い女性カーリンを引き合わせる。すぐにペトラは美しいカーリンに心奪われ、彼女をファッションモデルにと誘う。カーリンの孤独な人生を知ったペトラは、一緒に暮らすことを申し出て、二人は同棲を始める。だがカーリンは自堕落で奔放だった。そして彼女はペトラの利用価値がなくなると、ペトラを捨てて夫のもとへと去ってゆく。愛人に去られたペトラは常軌を逸して、正常を失い、憤りを母や娘に向けるのだった…。 『不安は魂を食いつくす』 ドイツ・ミュンヘン。60歳を過ぎた白人女性エミは掃除婦として働いていたが、ある夜、雨宿りに入ったバーでモロッコ人の自動車工アリに出会う。二人はダンスをして、語り合い、アリはエミの家に行くと、ひと晩を共にする。二人は一緒に暮らすが、アラブ系外国人に対する偏見は強く、アパートの隣人や同僚、家族から冷たい態度を取られ、理解を得られない。それでも二人は結婚し、愛を育んでゆく。やがて周囲から受け入れられるようになるが、エミとアリの間には溝ができ、アリは家を出て、若い女の部屋へ向かう。エミがアリを探して仕事場に行くと、アリの前で同僚たちはエミをからかい、笑うのだった…。 『マリア・ブラウンの結婚』 第二次世界大戦末期のベルリン。マリアとヘルマンは爆撃の中、登記所で結婚式を上げ、一夜を過ごすとすぐにヘルマンは戦場へと向かう。やがて戦争は終わるが、ヘルマンは戻らず、マリアは夫の生存を信じながら、アメリカ占領軍向けのバーでホステスとして働く。その後親友の夫が帰還して、彼からヘルマンの戦死を聞くと、マリアは黒人兵ビルの愛を受け入れるが、ある日、死んだはずのヘルマンが戻ってきて、マリアはビルを殺してしまう。ヘルマンは罪を被って牢に入り、マリアは彼の出所を待ちながら働くが、繊維業者のオズワルトと知り合うと、彼の愛人となり次第に地位を築いてゆく。マリアはヘルマンに面会してオズワルトとの関係を話すが、一方でオズワルトもヘルマンの存在を知る。ヘルマンは出所すると姿を消し、オズワルトが心臓の病で急死するとマリアは彼の遺言からヘルマンとともに彼女を共有する契約が結ばれていたことを知るのだった……。作品ポイント
★ヴィム・ヴェンダース、ヴェルナー・ヘルツォークらと並ぶ、「ニュー・ジャーマン・シネマ」の旗手であり、僅か37年の生涯で44本の映画作品を遺し、後世の映画人に多大な影響を与えた夭折の鬼才、ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー監督のキャリア中~後期の傑作3本を、待望の国内初&再Blu-ray化!
※『マリア・ブラウンの結婚』:初Blu-ray化。『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』、『不安は魂を食いつくす』:再Blu-ray化。
★『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』:2023/6/16~新宿武蔵野館ほか、『不安は魂を食いつくす』、『マリア・ブラウンの結婚』:7/28~Bunkamuraル・シネマ渋谷宮下ほか全国順次リバイバル上映。
★各作品の解説リーフレット&ポストカードを封入!
★3作品の各単品Blu-ray/DVDも同時発売!
※内容は変更となる場合がございます。
キャスト
『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』 マーギット・カーステンゼン、ハンナ・シグラ、カトリン・シャーケ、エファ・マッテス、ギーゼラ・ファッケルディ、イルム・ヘルマン 『不安は魂を食いつくす』 ブリギッテ・ミラ、エル・ヘディ・ベン・サレム、バルバラ・ヴァレンティン、イルム・ヘルマン 『マリア・ブラウンの結婚』 ハンナ・シグラ、クラウス・レーヴィッチュ、ギゼラ・ウーレン、クラウス・ホルム" スタッフ 監督:ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー 発売元:シネマクガフィン 販売元:TCエンタテインメント (c) Rainer Werner Fassbinder Foundation※仕様・収録内容は告知なく変更になる場合がございます。
■仕様:3Blu-ray
■品番:TCBD1532
■JAN:4571519923518
■発売日:2024.02.09
仕様
Blu-ray仕様:3枚組
『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』 1972年 西ドイツ カラー 本編約124分 16:91080p Hi-Def
スタンダード 1層 MPEG-4 AVC 複製不能 セル専用 音声:ドイツ語(モノラル・リニアPCM) 字幕:日本語字幕 日本市場向 原題:Die bitteren Tranen der Petra Von Kant(英題:ON THE BEACH AT NIGHT ALONE) 『不安は魂を食いつくす』 1974年 西ドイツ カラー 本編約93分 16:91080p Hi-Def
スタンダード 1層 MPEG-4 AVC 複製不能 セル専用 音声:ドイツ語(モノラル・リニアPCM) 字幕:日本語字幕 日本市場向 原題:Angst essen Seele auf (英題:FEAR EATS THE SOUL) 『マリア・ブラウンの結婚』 1979年 西ドイツ カラー 本編約120分 16:91080p Hi-Def
ヨーロッパ・ヴィスタ 1層 MPEG-4 AVC 複製不能 セル専用 音声:ドイツ語(モノラル・リニアPCM) 字幕:日本語字幕 日本市場向 原題:Die Ehe der Maria Braun(英題:The Marriage of Maria Braun)※仕様は変更となる場合がございます。 登録日:2023.11.15
◆おまけカレンダーに関する問合せ、クレーム等は一切受付けておりません。 絵柄はランダムとなります。絵柄の指定は出来かねます。 予めご了承ください。